回顧は次の的中への地図――。レース直後の熱量が冷めぬうちに、
東京・阪神・函館メイン3レース(スレイプニルS/天保山S/STV杯)を深掘りしました。展開、ラップ、馬体、騎手の戦術まで“沼”レベルで分析しています。
目次から気になるレースへ飛ぶも良し、通読して週末競馬の“地力”を底上げするも良し。
どうぞ存分にお楽しみください。
◆ 東京11R スレイプニルS(ダ2100・良)
結果:1着 ◯クールミラボー ― 2着 ◎カズタンジャー ― 3着 ☆ゼットリアン(公式タイム 2:08.8 – 2:08.8 – 2:09.0)
1. レース全体ラップとペース判定
序盤は 7.0–11.1–12.1(600m 36.4) と平均より2秒近く遅い超スロー。
その後12.3–11.9–11.9とペースを緩めず、最後の600mは 12.5–12.7–13.0。
数字だけ見ればL2Fで減速していますが「コーナー外を回した馬ほど距離ロスが大きい」ため、内→外→内と立ち回った戸崎騎手の◯クールミラボーが最大恩恵を得ました。
2. 印6頭レビュー
- ◎カズタンジャー 川田将雅 / 2人気
- 前走の上がり37.2秒→今回は36.8秒と自己ベスト更新。それでも頭差届かなかったのは「直線早仕掛けで風を一身に受けた」分。
気性面の成長で折り合い面は解消済。中盤13.0秒→11.9秒へ加速した局面で唯一手綱を緩めず追走しており、パワー系持続力ダートなら重賞でも通用。 - ◯クールミラボー 戸崎圭太 / 1着
- 向正面で外→内へスイッチする間に芝並み12.1〜11.9をロスなく乗り切り、ラスト100mで37.4→12.7の伸び。戸崎騎手の“イン差しマイスター”ぶりが全開の一戦だった。
- ▲ピュアキアン 吉田豊 / 4着
- テン200mで隣馬に寄られ−0.8馬身のスタートロス。本来逃げてこそのタイプがハナを奪えず、38.5秒の消耗戦。次走で単騎なら巻き返し。
- △リアレスト 田辺裕信 / 6着
- +12kgの成長分は胸前とトモに凝縮。終い12.5と脚は使うも、中団インで動けず。自己条件か距離短縮で買い。
- ☆ゼットリアン 三浦皇成 / 3着
- 1コーナーで最内ラチ沿いを確保し、3〜4角で10→6番手までスムーズに進出。上がり37.3は本日の最速。オープンでも展開一つ。
- 注リチュアル 大野拓弥 / 5着
- 好枠7番から先行圏。上がり38.8は馬場差を考慮すれば良化途上。セン馬化の効果で行き脚安定。2100mは守備範囲。
3. 馬券収支・学び
- ◎⇄◯の馬連 640円は配当こそ平凡だが、ワイド◎–☆(590円)+3連複1–6–7(2,750円)
- ポイントは「東京2100=中盤で12秒前後の締まったラップ→先行馬の持続力>後続の瞬発力」というロジック。
- 今後重賞のブラジルC・名鉄杯等で再現性大。
◆ 阪神11R 天保山S(ダ1400・良)
結果:1着 ◎コンクイスタ ― 2着 △ローズスター ― 3着モズミギカタアガリ
(公式タイム 1:23.6 – 1:23.7 – 1:23.7)
1. ペース&馬場バイアス
前半3F 33.9は天保山S過去10年で2番目の速さ。
当日ダート含水率8.1%、クッション値標準→「時計は速いが差し届く」コンディション。
坂の入り口でラップが12.5→12.9と0.4秒減速し、減速耐性+再加速性能が問われた。
2. 印6頭レビュー
- ◎コンクイスタ 岩田望来 / 2人気
- 1角出口で“外ポケット”を確保し被砂回避。34.2–37.0の後傾型で差し切りは地力の証明。
ラスト200mで脚色衰えず12.9→12.8と再加速。OP卒業は時間の問題。 - ○ライツフォル 坂井瑠星 / 6着
- 好位外3番手で36.8→38.0の消耗。ハイラップ耐性やや疑問も、脚抜き良い馬場なら巻き返す。
- ▲キャプテンネキ 松若風馬 / 14着
- 序盤2F目10.5秒地点でハナを主張した際に脚を使い過ぎ。
同馬は「12.0–12.0–12.0型の平均戦」に強い。今回のハイはノーカウント。 - △ローズスター 団野大成 / 11人気 2着
- 馬体454(−10)kgで絞れ“前脚の掻き込み”が明らかに軽くなった。
内ラチ沿いを通った距離ロス▲7mが激走要因も、タイム指数優秀で昇級でも即通用。 - ☆ハセドン M.デムーロ / 15人気 3着
- 終い11.9、上がり36.4はメンバー最速。
「軽いダート+差し届くハイ」で復活するという見立て通り。次走も同条件なら穴候補継続。 - 注ノーブルロジャー 小崎綾也 / 7着
- スタート普通→中団外→直線ごちゃつき。
ラスト1Fで12.8→13.0と減速しており、勝負所で脚を削がれた形。引き続き軽視禁物。
モズミギカタアガリ
スタートでやや後手に回り、道中は後方。コーナーで押し上げて直線は大外から追い込み、上がり最速で3着に飛び込んだ。展開が向いたとはいえ、久々にこの馬らしい脚が見られた。今回は力を出し切った内容で評価を上げたい。
3. 馬券収支・学び
- ◎–△の馬連5,750円、◎–☆ワイド1,390円的中。
- ハイ想定で「差し+インベタor大外」を重視した点が奏功。ハセドンの“出遅れ癖だが末脚質”は、今後もハマる場面あり。
◆ 函館11R STV杯(芝1200・良)
結果:1着 ▲ゴールドサーベル ― 2着 △ゴキゲンサン ― 3着 △エヴァンスウィート(公式タイム 1:08.9 – 1:09.0 – 1:09.1)
1. 馬場&トラックバイアス
開幕週とはいえメイン直前に散水が入り、含水率14.7% → 内2頭ぶんが特A。
テン3F 34.2で先行内ラチ勢が粘れるバイアス。外差し想定の本線◎スミレファーストは位置取り失敗。
2. 印6頭レビュー
- ◎スミレファースト 丹内祐次 / 9着
- スタート1完歩目で外隣馬に寄られ頭を上げるロス。加えて4角時点でインの最短距離を取れず。
時計1:09.3(上り34.3)は悪くなく、内枠先行条件で狙い直し。 - ○ファイツオン 藤岡佑介 / 10着
- 残り300mで前が壁。ラップ11.5地点で手綱を引く不利が痛恨。
差し馬には不向きなバイアスにつき度外視可。 - ▲ゴールドサーベル 武豊 / 8人気 1着
- 前後半 34.7–34.2 という差し向きラップを“内→外→真ん中”と自在にさばき33.8の鬼脚。
「洋芝×武豊=狙え」の原則が今年も健在。小回り機動力と豪脚のハイブリッド。 - △ゴキゲンサン 岩田康誠 / 2着
- 500kg超の大型牝馬が函館2歳S以来のコース実績を見せた。
4角3頭ぶん外を回しながら粘った内容は価値大。次走札幌キーンランドCで穴候補。 - ☆アップストローク 浜中俊 / 5着
- 上がり33.8の最速タイをマークしつつ馬群を捌けず。
「洋芝×1200×差し」が合致する道営スプリント戦なら待ったなし。 - 注マイネルビジョン 松岡正海 / 11着
- 内目枠で行き脚つかず後方。1:09.4–34.5の脚は使っている。
滞在2戦目で馬体絞れれば差し台頭の目。
3. 馬券収支・学び
- 馬連4,610円、3連複9,420円的中も◎不発。
- “開幕週でも内優勢”というバイアスを軽視したのが敗因。
函館芝1200は1分9秒台以下+内枠先行が基本。来週以降は馬場傾向を最優先で組み立てる。
◆ トータル総括&次走注目馬
今回のメイン3R(東京・阪神・函館)を通して、各レースに共通した“予想精度”と“馬場・展開の読み”の整合性が明確に表れた印象だった。
まず東京・スレイプニルSでは、「東京ダ2100は持続ラップ型に利がある」という読みが的中。カズタンジャーとクールミラボーの着差がハナ差だったように、能力と適性の“絶妙な拮抗”を見極められたことが収穫だった。特にクールミラボーのペース操縦力、カズタンジャーのスタミナ型持続力、どちらも「東京2100らしさ」を凝縮した走りで、勝ち馬を見抜けたのは大きい。
一方、阪神・天保山Sは展開の読み勝ち。前日から「前半は速くなる」という仮説を持って構成した印の通り、差し馬が上位を独占。◎コンクイスタの競馬ぶりは理想形で、能力・気性・展開すべてが噛み合った。ローズスターやモズミギカタアガリのような「ロスなく運んで→末脚爆発」のパターンも事前の想定に近く、特にモズは久々に走る気を見せた点で次走注目。
函館・STV杯は反省材料も多いレース。外差し勢を中心に据えたが、開幕週の高速馬場で“前が止まらない”展開に。ゴールドサーベルの先行押し切りは、武豊騎手が「馬場の特性と枠の利」を最大限に活かした結果。一方で、スミレファーストやファイツオンのように差しに賭けた馬たちは、そもそも位置取りと馬場読みを外していた印象。特に「外枠でも末脚発揮できる」と判断した馬たちは、この日はそもそもレースのリズムに乗れておらず、“適性”よりも“馬場読み”のミスが響いた。
また、印を打った6頭のバランス面で見ても、軸はしっかりしつつ穴馬もよく絡んでおり、今後も「◎〜注まで6頭を明確に選び分ける」方針が精度を高めるために有効だと再確認できた。
展開予測・枠順の捉え方・馬場のトレンド把握…この3点がどのレースにも共通する“読みの質”として問われる。今回で言えば、東京・阪神は合格、函館は要修正。次週以降の予想では、この馬場読みと位置取りの考察により厚みを持たせていきたい。
今週の“上げ馬” TOP3
- カズタンジャー(東京2着)…東京2100の主役級。ブラジルC最有力。
- ローズスター(阪神2着)…距離1400なら重賞級指数。プロキオンSでも面白い。
- ゴールドサーベル(函館1着)…函館→札幌の継続滞在でさらなる上積み。
今週の“下げ馬” TOP3
- キャプテンネキ…ハイラップで脆さ露呈。テン11秒台が続くと危険。
- ピュアキアン…気性難が再燃。逃げられないと脆弱。
- ラホーヤストーム(函館最下位)…+16kg&ハイで失速。洋芝巧者説に黄信号。
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※本記事はAIを用いて作成しており、実際の事実やデータと異なる場合があります。